今回は、昨年の落車騒動から人間も立ち直り、ロードバイクも修理が完了して数ヶ月後に悲劇が起きたお話をします。昨年、鈴鹿エンデューロで落車を演じてしまい、人馬両方にダメージを食らって数ヶ月、ロードバイクも無事修理が完了し、春の足音が聞こえ始めた頃、練習を段階的に再開していました。負傷した肩はまだ異物感は、残っていますが生活にもライドにも差し支えはありませんでした。そんなある日のこと、練習コースの折り返し地点である、京都府南丹市美山の道の駅でトイレ休憩を済ませて帰ろうとしたとき、悲劇が起きました。
道の駅を出発し、最初の上り坂に入ったあたりでリアディレイラーを落とす方向へ動作させると何やら違和感。反射的に一旦、反対方向に変速させて再度動かしましたが、落ちない。上り坂 → 失速 → 落車が頭をよぎります。チェーンが詰まった？ スタックした？ でも、クランクは回る。慌ててフロントディレイラーを落として、失速は免れてロードバイクを路肩に停車させました。そして、リアディレイラーの動作を確認すると、なにやら嫌な音がします。なにやら、ギアが滑っているような音です。ただ、ディレイラーってセーフモードがあると聞いたことがあるので電話でショップに確認。その場でやり方を聞き取って、念のためその作業を行いましたが、変化なし。物理的な故障の可能性が濃厚になりました。
さて、故障したのは仕方ないとしてどうやって帰宅しようか？ 家まではあと50kmほどありますし、峠越えが2箇所残っていて獲得標高は440ｍ近くあります。ショップの店長曰く、おそらくリアディレイラーは故障しているとのことなので、無理矢理手でリアディレイラーをグィッと押し込んで変速をローの方に入れて軽いギアで帰ることにしました。あとは、フロントディレイラーで調整です。ペースは上がらず、途中で押し込んだリアディレイラーは、なんどか重いギアへ戻ってしまいその度に下車して押し込んでの繰り返し。峠越えの一部は歩いて、いつもなら2時間の工程をたっぷり3時間かけて帰宅しました。さて、帰宅後、PCにDi2一式を接続し故障診断を行います。上位の接続キットだともっと、漏電とかも診断できるみたいですがお高いので付属のもので診断です。その結果は、やはり故障。リアディレイラーのところに赤のマークが付いたうえに異常の可能性がある旨が表示されました。
故障が確定したので、後日ショップにロードバイクを持ち込むことにしましたが、心配なのは部品の在庫があるかどうか。コロナ騒ぎと世界的な自転車人気の関係でシマノの部品が不足している昨今。非常に心配です。ただ、2023年に入ったあたりから需要は一服しているようです。試しに楽天やAmazonで該当する品番を検索すると「5月初旬入荷」などという字が躍ってました。これ・・ダメなパターンです。ショップに在庫があるのでは？と淡い期待を持ちながら後日、ショップを訪れました。
店長、さっそく自分のロードバイクのリアディレイラーを私のDi2に差し替えて動作チェック。コントロール部分が壊れていないことを確認します。さて、リアディレイラーの在庫状況は？ということですが既に店長調べていました。出来る店長はここが違う！ やはり、5月初旬入荷？という線とのこと。店長はショップに置いてある中古の部品などで、それまで凌ぐか？等も考えてくれましたが、ゲージ長があわなかったりして無理。どうしたものか？と考え込みましたが、「上位互換ならどうなの？」ってことで調べてもらったところ、DURA-ACEなら在庫があるとのこと。問題は価格でほぼ2倍！ うーん！ちょっと考え込みましたが、4月にはおかやまエンデューロ、5月末には美山ロードもあります。待ってられません。DURA-ACEで手を打つことにしました。そして、入荷、取付でほぼ一週間で修理完了。
取付後は、ファームウェアのアップデートなどを経た後にさっそくシェイクダウン。変速スピードはわずかに速くなりましたが、変速感などは特に変化なしだったのですが驚いたのは、プーリーの軽さ。数ワットだろうけど、ロスが減ったんじゃない？という感覚です。7万円の価値はあったのかも？？（笑）。それはさておき、このDURA-ACEのプーリー、アルテグラ Di2とかにも使えるのだろうか？ そんなことも考えました。
