公務員、早期退職(公務員 → 民間 → アーリーリタイア)

43歳で地方公務員を早期退職し、民間勤務1年を経てアーリリタイアし専業個人投資家に転身した瀬野航太のブログです。資産運用歴は兼業時代も含めて23年。投資手法は昔ながらのアセットアロケーションです。

鈴鹿8時間エンデューロで落車しました(事故調査)

 脚も出来上がったので、楽しみにしながら乗り込んだ鈴鹿8時間エンデューロ(6時間ソロ)。しかし、今回私にとっては最悪の事態となりました。
なんと、落車 してしまいました。今回は、反省の意味を込めて、いえ大反省の意味も込めて落車の原因を探っていきたいと思います。以後、文面が固くなりますがご容赦いただければと思います。なお、選手Aは私自身であるためどうしても自分に対して有利なバイアスが掛かってしまいます。なるべく、中立で事故原因を探ってますがその点も併せてご容赦ください。

※お願い:もし、この事故を見ていたよ! 動画有りますよ! って方がございましたら、コメント欄からご連絡ください。





落車(以後、事故とする)の発生日時:2022年11月12日 11:20頃
場所:鈴鹿サーキットS字と2コーナーの間付近 2コーナー入り口 (事故調査を重ねる中で当初、現場と考えていた場所がGPSによると違うことが分かったため修正します。2022年11月15日修正)

事故内容(概要):2台が側面で接触?イン側の私(以後、選手Aとする)が落車。アウト側の選手(以後、選手Bとする)は落車せずに競技続行。その後、集団が通り過ぎる際に落下物を避けきれず1名(以下、選手Cとする)が落車。

以上が概要。2022年11月14日現在、分かっていることは下記のとおり。(推測はなしでほぼ確実と思われることのみ)



証言編:
・選手Aの話:S字区間で後方を確認したが、選手は確認できなかった。前方にも選手はいなかった。直線区間に入った時点でアウト側に気配を感じたので確認したら、選手Bが側面にいてビックリした。気づいたときには落車していた。選手Bとの接触については、特に身体が接触した感じはない。仮に接触していたとしても強い接触ではない。

・選手Bの話:競技を続行し話を聞くことが出来なかった。

・選手Cの話:特に話はしていないが事故を目撃したわけではない。

・オフィシャルの話:選手A、Bのいづれかが斜行したのだと思う。

 ※のちに事故を目撃したと言う、選手と接触できた(以後、選手Dとする)
・選手Dの話:イン側の選手がなぜか、アウト側に膨らんできた。





証拠物件編:
・選手Aと選手Bの位置関係とケガの場所(絵の都合で人物図と平面図のインとアウト側が逆なので注意)

選手Aのアウト側にケガが集中している。


・選手Aのケガ:全てアウト側に集中している。

黄緑:ヘルメットに損傷 赤色:擦過傷 紫:打撲


ロードバイクの損傷:こちらもほぼアウト側に集中している。


・選手AのGPSデーター(事故50秒前から):コーナーの手前で一旦、アウト側に進路が膨らんでいる。その後は、コースラインに沿って走り2コーナーに入ったところで接触し落車している。

速度計などは数字がGPSに対して数秒の遅れがある。



上記の証言等から導き出された事実:
1.選手AとBが急接近したのは間違いはない。接触をしたかは定かではない。
2.選手Aのケガは、コースのアウト側に集中している。つまり、選手Bが選手Aを横方向に押し出して落車させたなら、ケガはコースのイン側に集中するはず。つまり、選手Bがドスンと選手Aを押し出したわけではない。
3.オフィシャルは斜行については、推測であり目撃をしたわけではない。
4.選手Dの「イン側の選手がなぜか、アウト側に膨らんできた。」は、選手Aの行動を指していると思われる。
5.選手AのGPSデーターは、落車前の直線区間で選手Aがアウト側に斜行していることを示している。ただし、その後カーブ手前から斜行は止まりコースに対してラインは一定を保っている。コーナーに入ったあたりで一気に選手AのGPS軌跡は、コースのセンター付近に移動している。つまり、コーナーに入ったあたりで落車が起きている。


事実を元にした事故の詳細:
選手Aが直線区間でアウト側に斜行をする。これは、低速側レーンと高速側レーンの仕切りのパイロンがあったための斜行と考えられる。選手Dの「イン側の選手がなぜか、アウト側に膨らんできた。」は、これを目撃したと考えられる。

 ↓

2コーナーに入ったあたりで、選手AとBが最接近。選手Bは、直接的な力で選手Aを押していないので、選手Aはコースのイン側に身体を落とすような角度では落車していない。接触をしたか否かは、分からないがハスッたのか? ハスッて立て直そうとして失敗したのか? それとも選手Bに驚いてバランスを欠いたのか? コースのアウト側に倒れ込むようにして落車した。選手Bは、そのままレースを続行。

※ハスッたのか? ハスッて・・・・前走者の後輪のタイヤと後続車の前輪のタイヤが接触し状態。この場合、後続車が落車することが多い。 

 ↓

コースの傾斜がアウト側からイン側に向かっているので、ロードバイクはコースの中心あたりまで移動した。ケイデンスのデーターはすこし遅れて表示されるのでロガーでは漕いでいるように表示される。



事故の原因:
・事故直前の選手AとBの位置関係は分からないが、選手Aが後方確認で選手Bを認識していないのであれば選手Bは選手Aの後方死角にいたか高速で追いついたと考えられる。選手Aは、斜行していないと考えられ選手Bは、選手Aに対して並ぶときに充分なクリアランスを取っていなかった。その結果、選手Aと接触したか否かは分からないが選手Aの落車を招いた。選手Bがクリアランスを取っていなかった原因として推測できるのは、後方から集団が迫っておりコースのアウト側を空けておくという考えが働いたのかも知れない。


事故をどうやったら防げたのか?:
・選手Bが選手Aに対して横並びする以前に声をかける。「右から行きます」などを行っていれば、選手Aは選手Bの存在を認知し事故防止出来た可能性がある。
・選手Aについては、後方確認をS字区間で行ったとあるが、直線区間パイロンの速度規制がある部分で斜行を行っている。それは事故の直接的原因ではないがその時点で再度の後方確認を行っていれば、選手Bを認知できその後の展開が変わったかも知れない。





事故調査を終えて:
まず、選手Dから選手Aの斜行の話を聞いたときは、正直言うと「やっちまった!」って気持ちでいっぱいでした。顔には出しませんでしたが凹みました。ただ、斜行には最大限の注意を図っていますし、そんなはずはないとも考えていました。事故調査を進める中で、色々な仮説を立てる中、GPSデータの存在に気付いたのはけっこう時間が経ってからでした。早期に気付いていれば、もっと早くに原因を探れたと思います。GPSデーターの事故前後50秒を切り出し、軌跡を見たところ。たしかに選手Aは、斜行をしていました。ただ、これは直線部分の規制パイロン(低速の選手と高速の選手を分けるためのモノ)があったための斜行と考えられたので、ある程度必要な斜行と考えられました。肝心の接触?数秒前にはラインは一定であり斜行は行っておらずその点で胸をなで下ろしました。

肝心の事故原因ですが、選手A=私と選手Bの最接近だったのは間違いないです。今回、私はそれなりのケガを負いました。打撲、擦過傷で数週間ほどは痛みが残ると思います。幸い身体を使う仕事ではないですが、仮にそうであれば仕事はしばらく休暇となったでしょう。ヘルメットが無ければ死んでいたかも知れません。ロードバイクの損傷もそれなりで、数十万の修理費が必要です。そして、選手Cはフレームのダウンチューブが破損しておりおそらく、フレームは使用不能だと思います。人生にもしも?はありませんが、選手Bが私の後方にいたなら、並びかけるまえに一声声をかけて欲しかった。と思います。簡単なことなんですから・・。そして、私にも反省材料はあります。S字区間で後方を確認しましたが、その後2コーナーで後方確認をしなかった点です。「このスピードであれば追いついてくる人はいないだろう?」というおごりのようなモノがあったのかもしれません。翻って、私は抜かすときに声をかけているのか? と言われると必ずしもかけていません。ただ、これからは選手同士のクリアランスが充分に取れない可能性があるときは、もれなく声をかけていきたいと思います。



これからどうする?:
正直言って、自転車競技が恐くなったのも事実です。落車自体は、単独落車含めて2回目ですがケガの規模としては今までの中で最大です。前回の単独落車の時は、1年ほどは自転車に乗るのが恐かったです。ただし、今回はあまりに瞬間の出来事で実感があまりなく恐怖感はあまり植え付けられなかったようです。40代でダイエットを兼ねて始めた自転車、いつのまにか競技をすることになりましたがコレをきっかけに完全に辞めようかともここ数日、考えていました。今回は、私がケガをしましたが加害者になるんじゃないか?という恐怖もありました。ただ、こうやって事故調査を自分なりに進めると本当に簡単な声がけや確認が事故を防ぐことも分かりました。さて、これからもへっぽこですが競技は続けることにします。

長文、お読みいただきありがとうございました。最後にヘルメットとロードバイクの写真をご覧ください。人間のケガの写真はグロすぎるので今回は、U/Lしませんが下記の写真でケガは想像していただければと思います。

  
ヘルメットに命を救われました。レースだけに限らず、一般道のママチャリでも被るべきです。
ハンドルもズレて、レバーもズレた。
Dハンガーが曲がり、RDもそれなりに破損。
アッセンブリー交換でしょうね。
今回、1番の破損。チェーンリングが割れました。