瀬野航太のF.I.R.E.生活(ロードバイク、資産運用)

地方公務員21年勤務、民間勤務1年を経験。23年間の資産運用の結果44歳でF.I.R.E.達成。現在49歳の専業個人投資家(テクニカルアナリストCMTA)をしつつ自転車ロードレース、自転車旅を楽しんでいます。

災害時のAMラジオ活用についての盲点

 ビックリしました。元日早々に大地震、そして津波。ちょうど私は、福井県南部の自宅で夕ご飯の準備をしていたのですが、今までに体験したことがない横揺れで非常に驚きました。ただ、地震自体は珍しくないのでのんびりYouTubeで情報収集をしていたら、津波警報まで発令されてさらに驚きそして避難する羽目になりました。避難の時に感じた雑感は、後日ブログにまとめるとし災害時のAMラジオの活用について少し盲点があることを感じたので今回は、それを記事にしたいと思います。


今回、津波警報が出て自宅から高台にある避難所へ向かったのですが、その頃には長蛇の車の列が発生していました。仮にこの列に並んでいても避難所に入れるとは限らないし、ここで津波が来たら終わりだと感じたので私は、海岸線から内陸の方へ向かうことにしました。ここで待つ時間よりも少しでも遠くに逃げる時間を確保して距離を稼いだ方が津波の危険性は、低いと判断したわけです。その際、情報収集に使ったのはごく一般的なカーラジオでした。そして、受信したのは最寄りのNHK第一放送です。昨今、AM放送の廃止が論議されていますが私自身もAM放送は残した方が良いと考えていました。それはまさしく今回のような災害時には、AM放送の方が優位性があると感じたからです。ところが・・・。津波警報が出たのは夕方。夜間の時間帯に入っていくと中波という特性上、遠距離の放送局との混信が発生します。そして、今回は送信所から25km離れたあたりで混信に負けてしまい使い物にならなくなりました。

高台の避難所へ向かう車で渋滞が発生していた。

しかし、NHKーFMは良好に受信可能でした。これは偶然にもFMの中継局の位置が良かったのでしょうが、AMが思ったよりも夜間は使い物にならないことが分かりました。こういうことを書くと、「中距離の局を受信すると良い」「アンテナを工夫をすれば良い」という意見は出てくるでしょうが、こういうことを思いつく人は電波に詳しい人です。ほとんどの国民は、そういうことは知りません。以上を踏まえると、AM放送の災害での優位性については、あまり過度な期待は出来ないのが実情なのかもしれません。(詳しい人がAMの優位性を唱えている机上の空論。利用者は電波には詳しくない。)ちなみに私の聞いていた中継局の出力は100Wでアンテナは、よくあるNHKの送信所の物でした。そして、放送局から中継局まではマイクロウェーブで繋いでいるようです。



実際の受信状況はこちら↓
youtu.be




私は、少しAMラジオに過度な期待を持っていたようです。そして、世のAMラジオを残せと主張する人々はこの混信についてはあまり触れていません。そこも踏まえてAMラジオを残すという議論は進めた方が良さそうです。たとえば、民放のAMラジオが全て消えるとなると、混信の可能性は激減します。その中でNHKだけがAMラジオを運用すれば海外局の混信の可能性だけに限定出来ます。そして、放送局から送信所までの回線についても災害に強いものに改める必要があるでしょうね。AM電波は、FMよりも遠距離飛んだとしても中継回線がつぶれれば放送内容は、伝わりません。と言うことで、昨今のAMラジオ廃止検討の動きについて

・(夜間の)混信という盲点
・中継回線の問題

の2点について問題提起しておきたいと思います。ただ、昨今の見直しは、ラジオにとっても再構築する良い機会になるかもしれません。金銭的な問題が一番大きいでしょうが、良い方向に議論が進むことを期待したいです。