公務員、早期退職(公務員 → 民間 → アーリーリタイア)

43歳で地方公務員を早期退職し、民間勤務1年を経てアーリリタイアし専業個人投資家に転身した瀬野航太のブログです。資産運用歴は兼業時代も含めて23年。投資手法は昔ながらのアセットアロケーションです。

落車時のウェア、ヘルメットの重要性

先日、鈴鹿8時間エンデューロで落車をしました。人間のケガは、打撲と擦過傷で全治3週間程度でしたが予想以上に打撲は痛いですし、その後2週間ほどは寝返りを打つ度に痛みが走ったり重い物を持てないなど生活に差し支えが出ました。私が現役で仕事をしていたら確実に上司に文句を言われていたレベルだと思います。さて、そんなケガですが特に入院もなく通院も不要で収まったのは、運も良かったのですが装備に助けられた面があります。今回は、落車時に装備していたウェア、ヘルメット等について振り返ってみます。


落車に関する事故調査はこちら↓
koumuin43.hatenablog.com



始めにケガをしている場所の復習をしてみます。
 
ケガをした箇所は、頭部、肩~肘部、手、大腿部、膝部です。今回はその内、装備がケガを軽減したと思われる部分を紹介していきます。





まずは、手です。当日は指ぬきグローブをしていたのですが指の関節部分は、さすがに少し切れましたがそれ以外の所はほぼ無傷。では、グローブはどうなったかというと・・

路面との摩擦で切れています。もし、グローブがなかったら切れているのは手の甲だったはずです。


よく人間は事故ったときに無意識に手で身体を支えようとする。と言いますが今回は、支える時間的余裕もなかったみたいで手の甲から地面に落ちたようですがもし、グローブがなければけっこうな擦過傷になっていたと思います。ちなみに利き手でしたのでケガをしていたならそれなりに生活には、影響が出ていたと思います。



次に肩部です。こちらは打撲と擦過傷でした。打撲に関してはサイクルジャージでは防護効果は望めませんが擦過傷についてはある程度の効果があったように思います。当日は、冬用のワンピースの下にコンプレッションのインナーを着ていました。冬用のワンピースは襟口が擦り切れていました。落車時、ウェア全体が引っ張られて残念ながらワンピースははだけるような感じになったみたいです。今回のワンピースは丸首だったので、はだけると肩部分が露出するような感じです。そういう意味ではネック付きのワンピースの方が落車時には、より安全かもしれません。ただ、丸首では意味がなかったのか?となるとそうではなく肩口の周りをよく観察すると、アスファルトの油分の付いた形跡があるに加えて尖った物による繊維の凹みが残っていました。つまり、落車してしばらくはワンピースが肌を守っていたのですが滑っている内に、はだけてしまったというのが見て取れます。凹みは、アスファルトに含まれる骨材(小石のような物)の痕と思われる。


丸首の縁は、繕い済み。中央上に繊維の凹み、中央より右にアスファルトの油分跡。

さて、ウェアがはだけてしまうと、次に皮膚を守れるのはインナーになってしまうのですがこちらは、ネック付きだったのではだけることはなく全体で受け止めてくれました。
その結果が下記の写真です。

赤で着色部分は擦過傷。画像加工をしてあります。


擦過傷の部分に対して広範囲で繊維が溶けています。おそらく、地面と接触して滑っている内に順番に溶けていったんだと思います。アスファルトの油分らしき物も付いています。さらに右の方には繊維は溶けていますが、無傷な皮膚も見られます。インナーがなかったら、傷はもっと広かったと思いますし傷の部分についても深かったと思います。なお、この傷は完全に塞がるまでは10日間ほど掛かりました。消毒薬を使ったのですが、今から思うと湿潤療法という選択肢もあったのかもしれません。肘部に関しては、インナーが半袖だったので完全にワンピースで受け止めていましたが、こちらは何カ所か擦り切れていました。そして、擦過傷自体はここが一番重症で傷が完全に塞がるには14日間ほどを要しました。ここに関しては打撲で内出血した部分と同一場所が擦過傷だったこともあり、治りが遅かったようにも思います。ワンピースはその後、繕いをしたので穴は確認できないのですが、写真を見てみると、こちらもアスファルトの油分が付いた跡に加えて繊維が強くこすれたあとがあります。確実に守ってくれたようです。


撮影の都合上、ワンピースを肘部からずらして撮影しています。




以上を踏まえると、ウェアは予想以上に擦過傷から皮膚を守ってくれることが分かりました。ロードバイク乗るとき、夏だとTシャツで乗る方もいらっしゃいますがもし何かの間違いで落車したり、交通事故になった場合Tシャツではどこまで守れるでしょうか? サイクルジャージを着るのは、たしかにハードルが高いです。でも、僕はこの経験から是非、サイクルジャージやウェアを着ることをオススメします。さて、今回のウェアのメーカーですが最近あちらこちらで名前を聞くメーカーです。レースでの使用もよく見ます。そういう意味では、実績もあり品質もしっかりしたメーカーだと感じています。実際、納品された物を見たときは、しっかりした繊維で縫製も悪くなかったです。ウェアは、ネットで見ると模造品とか格安のものがありますが、落車したときにその差が出てくるのかと思います。ロードバイクは、何かあったときは身を守ってくれるのはウェアとヘルメットだけですから、ここはこれからもケチらずにしっかり名の通ったメーカーを買っていきたいと思いました。


さらに言うならば、今回は長袖を着ていましたが夏場でも、長袖を着る方が安全?と考えたりしました。でも、暑いんですよね。そこが頭が痛いところですが、サイクルジャージの下にインナーを着たりするだけでもそれなりの効果はあるかもしれません。ちなみに今回着ていたインナーは、某全国チェーン店のPBブランドの野球用インナーでした。大手のM社のインナーは最近は、ドンドン薄くなっているのですがこのPBブランドは、そこまで進歩しておらず少し厚手なので落車時にはプラスに働いたのかも?




最後にヘルメットです。こちらは最高に良い仕事をしてくれました。OGK KABUTO  AERO-R1で使用期間は2年ほどです。落車時、私が頭に違和感を感じたかというとそれは全くありませんでした。役員に頭を打ってるよ!と指摘されてようやく気付いたぐらいです。ですので、ヘルメットは私の頭部に対しては、衝撃をほぼ伝えてなかったとも言えるでしょう。それだけでもすごいことなんですが、帰宅後ヘルメットを細かく確認してビックリ。外部のシェルにアスファルトの油分が付いているのは分かってましたが、インナーが割れていたのです。シェルで受け止めて、インナーが破損して頭部を守るという機能を完全に果たしていました。ヘルメットは、決して安くありませんがケガをしたり障害を負うことや、場合によっては三途の川を渡ることを考えれば本当に安い買い物だと思いました。そんな中、このブログを書いている時に「自転車のヘルメット着用、23年4月から義務化 全利用者に対象拡大」というニュースが入ってきました。今回は、レース時の事故でしたが、公道で小さなお子さんが車に跳ね飛ばされるような事故が起きたときの衝撃ってたぶんこれ以上だと思います。お子さんを持っている親御さん、子どもさんには是非、ヘルメットを。そして、ご自身もヘルメットを。


  

  
インナーの破損部。分かりやすくするために白で着色してあります。

今回は、落車時のウェアとヘルメットについて考えてみました。正直、自分がこんな落車をするとは思ってもいませんでした。よく野球選手が道具を大事にすると、道具が助けてくれるって言っていますが今回は、道具=ウェアとヘルメットに助けられました。そんなことも考えました。