国家公務員には専門官とよばれる人達がおり日々、活躍していますが、地方公務員にもそれに近い人が存在します。
私が属していた某役場も当時の市長が○○の街づくりを標榜し、民間からの専門家を採用したことがあります。
採用された当時、彼ら専門家は市長の庇護の元、水を得た魚のように活躍しそのうち、一名は農林水産省の会議に呼ばれるなどしていました。多少やっかみもありましたが、基本的に庁内は応援ムードでした。
しかし。。。。彼らを大きな落とし穴が襲います。それは市長交代による方針変更です。基本的に市長が自ら退く場合、最後の一年は骨格予算といって新規事業は行わない、色々なことも必要最低限で予算を組みます。これは、次の市長の動きを縛らないための方策です。そして、新市長が誕生したのですが、新市長は彼ら専門家が携わる事業を次々と廃止、縮小を始めたのです。
とたんに周りの目は冷たくなり、彼らの携わった事業は、失敗だと陰口を叩く輩も現れました。私がみる限り、完全な失敗とは言い難く、数年は継続しないと結果は分からないモノもありました。でも、彼らは市長の交代と同時に冷や飯を食わされたのです。一部の人達は、人事担当課長に抗議に行ったようですが、もはやどうにもなりません。自分のやりたい事業をするために、入庁したのに数年で全く関係ない仕事をやることになったのです。
基本的に行政運営に携わる首長と呼ばれる政治家は、その役職に就任すると前任者の否定から始めることが多いです。これは自分のカラーを出すという目的があるのでしょうが、彼らにとってはとばっちりです。
彼らは今、どんな気持ちで仕事をしているんだろう? ときおり、そんなことを考えます。