公務員、早期退職(公務員 → 民間 → アーリーリタイア)

43歳で地方公務員を早期退職し、民間勤務1年を経てアーリリタイアし専業個人投資家に転身した瀬野航太のブログです。資産運用歴は兼業時代も含めて23年。投資手法は昔ながらのアセットアロケーションです。

役所と民間の仕事への取り組み方の違い その1 (43歳早期退職公務員→民間→アーリーリタイア)

いつも本ブログを読んでいただきありがとうございます。


20数年つとめた、地方公務員を退職して3ヶ月を経た頃に再就職したくなり、再就職活動を開始。そして、某商事会社の子会社に再就職しました。しかし、私の思惑と会社の思惑に乖離が生じメンタル不調の予兆が見え始めたため、9月で退職しました。民間企業の勤務は1年で終わりましたが、とても貴重な経験をしました。


今回は、その仕事のやり方の違いにも唖然として点について触れます。

☆仕事のスピード感

役所時代:
外堀を埋めてから仕事に取りかかる。確実に成功させる為に準備をおこたらない。それに必要な時間は、残業してでも確保。

民間時代:
とにかく、すぐにやれ。一気に本丸。走りながら修正。間違えたら修正をしていけ。多少のハッタリもOK。残業はダメよ。ミスっても他の仕事で挽回すれば良い。

これについては、確実に成功できる自信がない状態で仕事をすることについては、すごいストレスになりました。そして、不安を解消するために自分なりの準備をすると。「仕事が遅すぎる。いつまでかかってるの?」というダメだしをされます。


☆仕事の依頼の仕方

役所時代:
仕事を同僚や部下に依頼する場合、依頼する方がそのやり方について。きちんと説明します。それがいい加減で結果、仕事に不具合があった場合依頼した場合の「伝える能力」にも問題があると判断します。

民間時代:
基本的に依頼する方は、なにをしてほしいか? だけを伝える。やり方が分からなければ聞いてこい! 不具合が出れば依頼を受けた方の問題。 自分で勉強しろよ!

これについても、あっけにとられました。「研修充実、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)」と謳っている企業でも、実際はお寒い限りだというところは多いと思います。では、役所はどうでしょうか?こちらもあまり充実はしていませんが、「ぎょうせい」などの出版社から逐条解説など実務に適した専門書が発刊されています、それをうまく使い日頃から知識の集成に努めている人であればそれなりに仕事はこなせます。









☆希薄、濃密? 人間関係

役所時代:
業務で困ったことがあり、上司に相談しても分からない。そんなとき、地方自治体とかですと、A市の担当者がB市の同一業務の担当者に教えを乞うこともあります。それも非公式に電話などで、そして解決しない場合は場合によっては知っている他の担当者や上位機関を紹介してくれることがあります。私も過去に道路法の解釈で県庁→国土交通省本省まで問い合わせたことあります。ほとんどの担当の方とは初対面ですが、自分の経験や、関係図書を調べてアドバイスをしてくれました。

民間時代:
出世競争もあるのか、○○営業所には教えないとか。○○の機械は、○○営業所には貸さない。と言うのが目に見えない感じで存在してました。役所だとすき間時間に上司が部下に雑談をふっかけることが、多々ありました。そういうことから、ある種の信頼関係や愛着関係の構築につながるのですが民間は、仕事中は仕事だけ!雑談なんてありえん! という感じでしたのでそういう構築は、難しく感じました。定期的にランチミィーティングを開催してましたが、取って付けたようなそういうイベントではなかなか構築は難しいです。


会社にもよるのでしょうが、民間の方が軍隊のように上意下達が徹底されていたように思います。しかし、それは金の切れ目が縁の切れ目になります。役所は、「市民のために」という意識が無意識に全員に備わっています。その上で場合によっては、危険な仕事もしてもらうこともあります。災害復旧などはその最たる例です。一人一人を尊重し、部下に対しても納得して仕事をして貰う必要があることから、結果的に人間関係が濃くなるのかもしれません。



(つづく)