公務員、早期退職(公務員 → 民間 → アーリーリタイア)

43歳で地方公務員を早期退職し、民間勤務1年を経てアーリリタイアし専業個人投資家に転身した瀬野航太のブログです。資産運用歴は兼業時代も含めて23年。投資手法は昔ながらのアセットアロケーションです。

役所と民間の仕事への取り組み方の違い その3 (43歳早期退職公務員→民間→アーリーリタイア)

20数年つとめた、地方公務員を退職して3ヶ月を経た頃に再就職し、某商事会社の子会社に再就職しました。しかし、私の思惑と会社の思惑に乖離が生じメンタル不調の予兆が見え始めたため、9月で退職しました。民間企業の勤務は1年で終わりましたが、とても貴重な経験をしました。

今回は、前回に引き続き、その仕事のやり方の違いにも唖然として点について触れます。


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☆人事が柔軟

役所時代:基本的に人事異動は、年度初めの4月だけ。それ以外は原則あり得ません。なので、年の業務の平均を見てメンバーの能力と人数を加味し、人事を行っています。もし、年の途中で欠員が発生した場合はどうするか? 職員の採用は、定期採用しかしていないので欠員の補充は難しく、うまくいっても非常勤や嘱託職員をいれるぐらいです。

民間時代:ほぼ1ヶ月単位で人事異動を行いました。「○○営業所が忙しい、災害で被災した。急遽、2日ほど人員が必要。」という事態が発生すれば柔軟に対応していました。そして、それを幹部職員が取り仕切ってました。これは役所では考えにくいことでした。そして、社員の採用も新規採用と通年採用という形で行っており、欠員に対応する体制を取っていました。

※こういう柔軟な人事の体制を公務員も実施する時期が来ていると思います。現在、育児休暇や病休者の補充などがまともに対応できていない、自治体が多いです。そして、そのしわ寄せが残された職員に来ています。



☆きちんと休める昼休み?

役所時代:部署によると思いますが、市民が来訪される部署であれば昼休みは、休みであって休みではありません。窓口が混み合えば応援に入ります。当番制を敷いても、市民を待たせるわけにはいきませんので結果、窓口対応します。

民間時代:きちんと当番制をしいて電話番をします。ただし、仕事を早く覚えろという! プレッシャーをかけられますので、昼休みでも仕事に関することをしている人が多かったように思います。








☆言い訳は聞かん! プロセス優先? 結果優先?

役所時代:仕事で失敗をしたり問題が起きると、まずはそこまでのプロセスを聞かれます。努力をした結果、避けられなかった失敗の場合は、「やるだけやったけど、努力はした。」と一定の評価はされました。つまり、失敗してもあまり責任は問われないということでしょうが、努力が評価される点は働きがいがありました。

民間時代:基本的に結果しか聞かれません。プロセスは、個々人の自由。失敗したら、その人の能力不足。逆にプロセスの説明を始めると、「言い訳は聞きたくない」という態度の上司も存在しました。



☆仕事上必要な物品の調達

役所時代:役所は厳格な予算で動いています。予算というのは、市民の代表である議員が承認したものでコレは絶対です。つまり、予算以上のものや予算に載っていないモノは基本的に買えません。仕事上、必要なモノであってもダメです。ですので、自腹を切って必要な本やPC周辺機器などを買う職員が存在しています。

民間時代:ある程度の予算を現場に振り分けているので、必要なモノは臨機応変に買っていました。それなりに審査はありましたが、意思決定は早く将来の仕事に結びつくものであれば役所よりも容易に買ってくれました。逆に自腹を切って買うと、コンプライアンス的によろしくないという指摘がありました。



☆職員、社員の育成スピード

役所時代:比較的スローだったように思います。上司の方から、スピードアップを迫られる事も少なかったです。仮に職員Aがうまく育たない場合は、職員Bがフォローするという感じです。この場合、職員Bに負担が集まり結果的に体調を崩したりする場合も多かったですが、給料等で報われる事は少なかったです。

民間時代:とにかく、「早く成長しろ! 上のポストへいけ!」とプレッシャーをかけられます。努力を求められます。出世すれば、それなりに報われるのは間違いないですがこのプレッシャーはなかなかのモノでした。




(つづく)