先日、2025/6月~2025/8月適用分のアセットアロケーションの公開を行いました。今回は、そこに至るまでの材料などを列挙したいと思います。
ザックリと説明すると
・日本株の投資判断はプラス。ただし、他のセクターと比較して消去法的にプラスとなったもの。 アセットアロケーションは21.0→22.0%と増。大きな下げが生じた場合は買い出動を実施、比率を増とする。
・日本国債の投資判断はプラス。ただし、全体でのバランスと今までのアセットアロケーション比率の履歴を考えアセットアロケーション比率15.0%で変更なし。CPIも上昇することが見込まれることから、物価連動国債連動型ファンドを中心に組み入れる。
・外国株式については、ファンド経由で購入する方針。国際機関の予測では成長が鈍化することから投資判断はマイナスとしますが、全体でのバランスと今までのアセットアロケーション比率の履歴を考え。アセットアロケーション比率20.0%と変更なし。
・外国株式の地域別の投資判断、組入割合は、
先進国、欧米地域:39.0%で変更なしとします。しかし、全体としての比率は、20%×39%=7.80%。
中 国 :ある程度の投資規模は確保しつつ、中国経済の立ち直りを確認した時点で投資割合を増やすというのが定石。
現時点で資金を全て引き揚げるとは考えにくいが、まだしばらくの悪化は見込んでいる。投資判断はマイナス。
アセットアロケーション比率は9.0→8.0%と減。全体としての比率は、20%×8%=1.6%。
インド :リスクはあるものの期待値も大きい。各種国際機関の経済予測では、スピードの減速は見られるが今後も高い成長率が続く。
人口増加などの恩恵は何ら変化していない。消去法的にトランプ関税の悪影響も受けにくく
投資判断はプラスとしアセットアロケーション比率は、27.0→28.0%と増。
全体としての比率は、20%×28%=5.64%。+0.2%と増。。
アセアン:直近1年ではインド株式ファンドよりも成績は良い。
ただし、トランプ関税の悪影響はまだ数字に表れていない可能性があり投資判断はニュートラル。
アセットアロケーション比率は25%とし変更なし。全体としての比率は、20%×25%=5.00%。
・外貨関連:米ドルMMF、FXのドル円、ポンド円、2511 NEXT FUNDS 外国債券・FTSE、各国、国際機関、企業の生債権、
イーストスプリング・インドネシア債券オープン(毎月決算型)、欧州開発復興銀行債券(インド・ルピー建て)などを組み入れ。
金利水準の後退、トランプ関税の悪影響などを踏まえて外貨関連の投資判断はマイナスだが、
それ以上に株式の投資妙味はもっと悪化していることからアセットアロケーション比率は14.0%で変更なし。
内訳はFXと2511 NEXT FUNDS 外国債券・FTSEで62%→64%、+0.2%増。、
インドネシア債券ファンド16%で変更なし、インドの生債券を22→20%と△2%減とします。
全体の比率ではFXと2511 NEXT FUNDS 外国債券・FTSEで8.96%、インドネシア債券ファンド2.24%、
インド公益インフラ債券ファンドを2.8%。(小数点以下の端数処理で合計は100%とならない)
・バランスファンド:バランスファンドの運用成績の悪化により組入比率を下げ、アセットアロケーション比率15.0→14.0%と1%減。
・流動性資産:アセットアロケーション比率15.0%と変更なし。

ここからは、上記の戦略に至った材料について解説します。
・ウクライナ戦争、イスラエル問題について
ウクライナ戦争については、米国と欧州の温度差が目立つ。米国に対して欧州各国は、関税の問題も含めて不信感を高めている。仮に終戦、停戦となってもロシア、ウクライナ共に戦後の経済、内政問題が残っていて振り上げた拳を下ろす事が出来ず戦禍は泥沼化している。
イスラエル問題については、米国が距離を取り始めた。米国の国益に繋がらない限り、関与を極力避けるような意図が透けて見える。
いづれの問題も株価などに大きな影響は、現時点では与えないと考えている。
・米中関係について
基本的に偶発的な衝突がない限り、武力面ではこのままにらみ合いが続くと考えています。関税戦争についても、報復関税の応酬を一旦延期するなど直接対決が双方難しい事情がある。特に米国は、その返り血が大きいが、中国はそれに対して備えてきた経緯がある。今後、クリスマス商戦などそういうイベントが終わった後に再燃する可能性はある。ただし、安い中国製品が米国内に入ってこない面での国民の不満が今後トランプ大統領に向かう可能性は大きく再燃するかは、支持率や中間選挙次第。
関税の一旦停止の期限、8月10日は要注意。米国30%、中国10%が一旦停止後の税率。中国は国内経済問題も抱えていて、習近平国家主席を批判する行為などが見受けられ始めました。習近平氏の任期は2028年まであるのでそこも留意したい。今しばらくは、中国からの投資資金の全面引き上げの必要は無いと考えています。
・投資全般について
外貨建ての投資については、日銀の追加利上げ、米の利下げなどを加味すると先進国の外貨への投資は、縮小方向が妥当だが日銀の利上げは、難しくなり片肺の金利差縮小になりペースが鈍化する可能性も高く投資規模の縮小は、少し減速させる。
株価暴落時には、日本株ETFにおける暴落と復元期間を利用した投資戦略を実施。今後もその体勢は維持する。
トランプ関税については、直ちに米国内に製造業が戻ってくるわけではなく、工場労働者についても移民を排除すれば確保出来ない可能性がある。米国以外にもダメージはあるが、米国にも相応のダメージとなる。試算によると、相互関税で世界GDPが110兆円失われ、世界GDPを0.6%押し下げる。最もダメージを受けるのは米国。
日経新聞5/13のDeep Insightが興味深い。下がっていくトランプ大統領の支持率と今後逆風に晒されて、同紙が強硬になるという見立てだ。それを裏付けることとして、敵視する組織や大学に対する圧力などを上げている。たしかに辻褄は合っている。
日中韓が外相会議を開くなど、英印がFTA合意など米国トランプ政権の仕掛けた関税戦争に伴い米国抜き経済、米国依存経済からの脱却を試みる動きが見られる。カナダが「かつての米国との関係は終わった。」と公言するように今後は、米国に対しての各国の対応に変化が現れ、それが米国経済、オルカン投資のような米国中心、米国を経た国際分散投資の投資妙味が薄れる可能性がある。
米国抜き経済は、米国がUSAIDによる対外援助を停止し、中国がそこにつけいるように援助の穴埋めをするように米国依存が薄くなることで加速する可能性も含んでいる。その場合、世界の経済地図に変化が起きるかもしれない。
GPIFが5年に1回の資産構成見直しで株式比率の引き上げを見送った。世界経済の不透明感を織り込んだと思われる。オルカンの組入については、行わない。20年強かけて作ったポートフォリオを崩すのが面倒な事に加えて、オルカンの国別構成比率の日本が5%と低いこと。米株を買っておけば世界分散との考えについても、トランプ関税によりそれが機能しなくなる可能性もある。さらに日本人が一番情報を得やすいのは、日本株なのでそれを主と考えている。
世界でドル離れが指摘され、その代替としての金であるが現時点でポートフォリオへの組入れは、考えていない。組み入れるには遅すぎたしインカムゲインもないことがその理由。なお、仮想通貨については証券会社のポイントでの投資を少額であるが行っている。これについては、ポイントが期限切れで消失するのがもったいないことからの対応である。
各種国際機関の世界経済見通し

世界GDPは、過去(2000~19年)の3.7%を下回っており、基本的なシナリオは安定した成長だが勢いには欠けている。米国発の関税戦争で世界経済全体がダメージを食らうが、米中の共倒れが目に付く。消去法的にどの地域への投資が有効かを考える必要があるが、関税戦争が終わるまで待つという戦略も考えられる。


OECDの予測では、トランプ関税での悪影響で世界貿易の悪化を見込んでいる。そんななか、中国が前回予想よりもプラスとなっている。ダメージは軽微なのか?

トランプ関税が仮に実行されなくても米国の方針転換は、世界経済への悪影響となり、今後世界景気への暗雲となる。株への投資は少し難しくなる可能性が高い。
以上を踏まえて上での投資方針としては、国際情勢の不安定要因(地政学リスク、トランプリスク、中国リスク)による暴落の場合、機動的な買いを入れていく方針。(日本株ETFにおける暴落と復元期間を利用した投資戦略を継続)。その為には一定の現金比率の維持は必要。株式に関しては、不確定な要素が多く、組入比率を増とするのが吉か凶なのかは分からない。なお、トランプ関税での暴落時に日本株は組入比率を増としていることから、それを踏まえての判断となる。日本債権については、今後のCPIの伸びを考えて物価連動国債ファンドの組入れを増やす。外貨に関しても、全体のポートフォリオのバランスを考え組入比率は変更しないが、内訳の地域については変更を行う。
ただし、この環境での投資収益の確保を考えるとどのセクターも難しい状態であるので、FXに関しては短期取引+テクニカル分析を駆使した取引を積極的に行い、当面の利益確保を狙います。
投資妙味としては、リターンとリスクの評価から考えると日本国債>インド株>日本株>アセアン株>欧米株>中国株>インドルピー>先進国外貨>インドネシア・ルピアと考えている。それに基づきアセットアロケーション比率を変化させることとなる。
・日本株について
中堅・中小企業の倒産が加速しており、4月の倒産は前年同月比5.7%増。11年ぶり高水準。人件費が上昇するが価格転嫁出来ない医療福祉系は、コロナのゼロゼロ融資が返済が出来ないなどが原因。2025年夏頃に返済開始のピークを迎え、倒産は今後も少しづつ増えていくと思われる。
賃上げは、大企業においては早期や満額の回答が目立つ。人手不足を考慮しての、賃上げ水準とみられるが、2024年下半期の上場企業の早期・希望退職の募集が前年の3.2倍と急増している。その水準はコロナ前を超えており、実は不景気なのか? コスト高な中高年を切りたいのか? 真意は不明。ただし、人手不足なはずなのに人を切るという行為は、実はそれほど人手不足ではない可能性があるのかもしれない。とはいえ、各種報道は人手不足と報道している。少し気になる話としては、90年代のバブル崩壊の際、その直前に大きな人手不足が起きていたという話がある。少し心配である。なお、2月の失業率は2.4%、3月、4月2.5%、5月2.6%と低い状態から5月は僅かに上昇した。
3月の春季労使交渉の第1回集計は、賃上げ率の平均は5.46%。中小は5.09%と33年ぶりに5%台に乗ったが一服感が見られる。民間の予測では予測賃上げ率は4.74%でそれを上回った。日経新聞の調査では、5.49%で前年比横ばい。そんな中、物価については、日銀の個人見通し調査によると1年間で平均値17.0%、中央値が11.5%であるので、実質賃金はコレを超えることができなかった。ただし、賃上げが出来ない中小企業が法的整理、倒産などすることについては、ネガティブなことばかりではない。賃上げが出来ないダメな企業の倒産、整理で企業数が減ることで足腰の強い企業が残ることは、日本全体には明るい兆しとなる。この倒産、整理が落ち着いた頃が日本経済の本格的復活の時期なのかもしれない。なお、中小の賃上げについては息切れをしている旨報道されている。
ブラックロックは、日本株の見通しを強気→中立。4月から3カ月後の見通しは、プラス1からゼロへそれぞれ引き下げた。この予測を見る限り、短期での値幅取りを優先した方が良さそうだ。GDPの伸びにも不透明感が見られる。コロナ禍以降の最低の伸びになるという民間予測がある。原因はトランプ関税。トランプ関税以降一旦、米国から日本株に対して海外から逃避マネーが押し寄せたが今後続くとは思えない。企業収益については、減速したが未だ利益水準は高い。今後これが続くか? 乗り越えなければいけないハードルは多い。
トランプ関税を受けて交渉も進めているが、石破首相は東南アジア訪問、電話協議ではフランス、マレーシアなどと外交も進めている。その関税交渉だが、交渉の回数はこなしているが思うように前進していない。関税停止の期限は、7月9日。参院選の日程との重なる可能性がある。
ただ、個人消費は緩やかに戻っている可能性もある。クレジット決済額は、外食などサービス関連が好調で3月前半は5.7%増、後半は4.1%増、前年同期比(日経新聞より)
指数関連:
実質賃金が1月に3カ月ぶりに減。3月は△1.8%と3ヶ月連続で減少。
街角景気4月は、42.6とさらに悪化。基調判断は「このところ回復に弱さが見られる」に下方修正。富裕層の支出悪化なども指摘されている。消費者心理は、3月34.1 △0.7。基調判断は足踏みが見られる。
投資判断に関しては、トランプ関税などの影響、春闘に賃上げが不発、政局混迷につきマイナスとするところですが、消去法的に日本株が優位なことからアセットアロケーションは21.0→22.0%と増。後述した日本株ETFにおける暴落と復元期間を利用した投資戦略は継続し、大きな下げが生じた場合は買い出動します。
銘柄については、個別銘柄の再評価を行い、入れ替え作業を継続。もしくは、インデックス系ETFへの組換えを行います。1577 NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信についても薄く買いを進めていき、来年3月末あたりの全量売却を計画します。
・日本国債について
利上げ時期について、参院選を考えると6月は難しいと考えられている。さらに物価、賃上げ好循環に影が差しており利上げが難しくなる可能性を示唆している。次回は年末? それも難しいのでは無いか?という意見まである。そんな中、米国の変質により、日本国債をリスク・オフ・ヘッジとして見直す動きもある。
株式の投資妙味は薄れている中、日本の物価の上昇基調は続いており、物価連動国債ファンドの投資妙味は増しており組入れ増を行うことから投資判断はプラスとします。ただ、6~8月にかけての利上げは考えにくいことと、流動性資産の比率とのバランスを考えてアセットアロケーション比率は、15.0%と変更無しとします。ただし、個人向け国債の固定利率のモノについて、低金利の商品があるため途中売却し組換えを行います。
・外国株式について
基本的に個別外国株をカバレッジすることは、難易度が高いと考えておりファンド経由で購入する方針を20年近く続けています。中国については、思いのほか不動産不況が厳しく、景気刺激策も不発に終わったところにトランプ関税が追い打ちをかけています。その影響は、中国だけに留まらず世界に広がる可能性もあります。その為、今後しばらくは、世界的に厳しい環境が続くと考えています。国際機関の予測にその兆候も現れています。昨今は債券の投資妙味も増しており、リターンとリスクを天秤にかけると株式一辺倒は考えにくい環境です。よって投資判断はマイナスとしますが。他のセクターとのバランスを考えアセットアロケーション比率20.0%と変更無しとします。ただし、地域の組入れ割合は変更します。なお、オルカンの組入は現時点では行わない。理由は、20年強かけて作ったポートフォリオで分散が出来ている事に加えて、トランプ関税により世界貿易が滞ればオルカンを買っておけば世界分散が出来るという仮説は崩壊する。
・先進国、欧米地域について
米国について:
トランプ関税に伴う悪影響、特にインフレは企業の在庫の積み増しが尽きた頃に本格化すると考えられ現時点では、影響をピークと考えるのは間違い。
景気の減速については、トランプ関税の前からその兆候があったとの指摘もある。となると、トランプ関税がそれを加速させる可能性も否定出来ない。4月に入り関税を打ち出したが、為替なども含めての悪影響を理解したのか、品目別に除外や実施を延期するなど現実的な対応も打ち出している。関税を負担するのは最終的に、米国民であると考えればその悪影響は想像以上に大きい。当然、株価にも悪影響はあるが、その意味では米国民が関税政策に反対を唱えるまで米国株への投資を控えるのもひとつの方法。
その辺りも含めて、米経済の先行きに不安が高まっている。世界のマネーも米国から流出し、米国集中に終わりを告げる可能性がある。対中国に対しても、一旦報復関税の応酬を一旦延期するなど直接対決が避けられた。米国が返り血を浴びるのが多いが中国はそれに対して備えてきた経緯がある。今後、クリスマス商戦(6月が発注のピークと言われている)などそういうイベントが終わった後に再燃する可能性はある。ただし、安い中国製品が米国内に入ってこない面での国民の不満が今後トランプ大統領に向かう可能性は大きく再燃するかは、支持率や中間選挙次第。関税の一旦停止の期限、8月10日は要注意。
一連の米国の政策を受けて、機関投資家の米国株離れも指摘されている。資金の移転先としては、欧州など他の地域が多いようだ。しかし、米中の報復関税の一旦停止を受けて米中の景気見通しを上方修正する向きもある。
CPIが12月2.9%、1月3.0%、2月2.8%、3月2.4%、4月2.3%、5月2.4%の上昇。
米経済の悪化については、何度もシナリオが崩れており予測不能と考えていたがここに来て暗雲が立ちこめている。米国株に対しての見通しを下げる調査機関が増えている。トランプ関税暴落の前の時点でも、米シティグループは、買いから中立に引き下げ。ゴールドマンサックスは、年末の予想価格を5%引き下げ。HSBCは中立とした。ただ、年末にかけては強気の予想を建てている運用機関もある。さらにいくつかの運用機関のレポートを読むと、軽度の景気後退、下方修正とバラツキはあるが景気拡大は見当たらない。
米国の個人投資家も米株に弱気だ。原因はトランプ関税の終わりが見えないことと考えられる。ヤルデニ・リサーチは、関税の混乱が長引けば高値から20%の下げを指摘している。試算によると、トランプ関税で一番打撃を被るのは米国と言われている。トランプ大統領は、関税を国内に還元すると主張するが原油安、思いのほか関税による副作用も大きく、方針の修正を進め始めたようにも見える。
欧州について:
トランプ関税による景気後退、ウクライナ戦争に起因する国防費の増大が欧州経済後退に繋がるリスクがある。消去法で米国より欧州という見立てもあるが、先行きはそれほど明るくない。ドイツ経済の悪化と軍備拡張は不安要素。
ユーロ圏のCPIは、3月2.2%、4月2.2%、5月1.9%の上昇、ECBは、連続利下げを行う可能性は高くなった。英国のCPI、12月前年同月比で2.5%上昇、1月は3%上昇,2月2.8%上昇、3月2.6%上昇、4月3.5上昇。
米国、欧米についての投資判断はマイナスだが、他の地域とのバランスを考えて外国株式でのアセットアロケーション比率は、39.0%と変更なしとします。全体としての比率は、20%×39%=7.8%となり、前回の組入比率と同じ7.8%となります。
・中国地域について
景気刺激策についても不発のようで、資金需要の低迷に加えて習近平氏のビジョンに賛同しない中国人も増えており、「潤学」と言う言葉も流行している。政府債の発行前倒での内需拡大を目指すがその効果は、未知数だ。中国人の海外亡命は、前主席の頃の12倍以上。政府の政策運営などへの不満と考えられるが、富の流出などの不安が生じている。在中邦人も10万人を切っている。賃金上昇に伴う中国の拠点縮小と治安リスクが原因。
習主席にも焦りが見られるのか、外資の経営者との懇談を行うなど今までにない行動が増え始めた。住宅販売も振るわず、1~2月期は3.4%減、在庫が積み上がる。大都市には政府の支援策の効果が出始めたようだが、価格の下落は止まっていない。
トランプ関税の中国国内への悪影響としては、米国への報復関税による飼料価格の高騰による豚肉の値上がりも上げられるが、資料の米国以外からの調達も増やしており、米国産のシェアは2割程度と言われている。その関税の影響を盛り込んだ経済予測としては、3月17日に発表したOECDのものがある。それによると、トランプ関税での悪影響で世界貿易の悪化を見込んでいるが中国が前回予想よりもプラスとなっている。ダメージは軽微なのか?(図表は、本資料の前半部分に掲載)
その関税戦争については、直接対決が一旦停止した。米国に対して中国は、関税戦争に備えてきた節がある、米国は、今後クリスマス商戦などで中国製品が高関税で高くなり、国民の不満が今後トランプ大統領に向かう可能性は大きい。関税の一旦停止の期限、8月10日が近づくにつれて要注意。しかし、米中の報復関税の一旦停止を受けて米中の景気見通しを上方修正する向きもある。特に中国の株価について割安と指摘する向きもある。
ゴールドマンサックスは、相互関税により25年の経済成長率は、4.5→4%に下方修正した。この予想の後、相互関税は少し下げられた。
外交については、ここ最近活発に行っているがトランプ関税を受けて習近平氏が東南アジア3カ国を訪問するなどその活動は、加速している。これを機会に米国離れとなった新興国を取り込む算段だと考えられる。
3月の全人代で2025年の実質経済成長率は、前年と同じ5%前後とした。財政出動で景気を下支えする算段だが道のりは険しい。不動産市場が低迷しており、販売価格が3割下がっても在庫の解消が進まない。投機的な動きが薄くなるのに加えて、人口減少の足音が影響を与えている。習主席氏の任期は、変更がなければ2028年までだがその後、指導者が代わることで政策が変わる可能性もある。翻って考えれば台湾有事はそれまでに起こる可能性もあるのだが、現在の中国国内の政治状況を考えればその可能性も低いと考えている。
4月以降、新興国からの資金流出も観測されている。米著名投資家らは、1~3月期に高値で中国株を売っていた節がある。その後にトランプ関税の問題が発生している。それを踏まえて今後は考える必要がある。
ただ、大きな枠組みで考えると、世界はもはや中国を無視することは出来ない。日本国内の自動車の部品の4割は中国製との話もあり、日本にとっても最大の貿易相手国である。台湾有事さえ起きなければ、愛想笑いを続けながらも世界は中国との付き合いを続けることになると考えている。実際、米中の貿易額が2022年には4年ぶりの最高額となるなど相互依存は続いている。未だボリュームとしては中国は大きいのことも事実であり人口14億人の消費は大きい。ただ、製造拠点の移転など中国依存の解消は続いている。経済成長についても、種々の悪材料は反映されており低い成長予測となっている。さらに少し先の話になるが、少子高齢化の心配もある。
以上を踏まえると、現時点でも投資先から完全に外す理由も見あたらないが現時点での追加投資は考えられず、幸いにも含み益もあることから組入比率を下げていくのが適切である。その上で今後、中国経済の立ち直りを確認した時点で投資割合を増やすというのが定石と言える。よって投資判断はマイナスとし、アセットアロケーション比率は9.0→8.0%とする。全体としての比率は、20%×8%=1.6%。前回の1.8 → 1.6%と減となる。
・インド地域について
2020年6月の両軍衝突から中印国境の紛争問題に関して警備方法など新たに同意がなされ、中印の紛争は解決したように見えたが、ここに至って印パでの紛争が勃発した。ただ、パキスタンのインドに対する劣勢は大きく、人口、GDP、軍事費、兵士数などにおいて圧倒的に不利である。そんな中、5月10日に停戦合意がなされた。両国とも紛争に関わることでインドは、外国からの資金流入が滞りパキスタンは、経済破綻の可能性があり本心では緊張緩和を目指していると考えられる。
この紛争については、インド株の運用をしているファンドマネジャーによると、定期的に発生しているものであること。さらにインドでのビジネス経験のある方のお話しによると、両国の軍部とも旧宗主国である英国を通じての交流などもあり、現場レベルでは連絡を取り合っている可能性もあり大きな紛争にはなりづらいとの指摘もありました。
GDPが10~12月期6.2%(前年同月比)に回復。従前は5%台。4月以降、新興国からの資金流出も観測されているが、足下では資金が戻ってきている。その上でインドの輸出については、米国は12%程度であり、他国に比べると関税の影響は少ないとも考えられる。
各種国際機関の経済予測では、スピードは減速するが今後も高い成長率が続く。人口増加などの恩恵は何ら変化していない。以上を踏まえると、リスクはあるものの期待値も大きい。よって投資判断はプラスとしアセットアロケーション比率は、27.0→28.0%とする。全体としての比率は、20%×28%=5.6%。 前回比率は、5.4%につき+0.2%。
・アセアン地域について
アセアン地域の経済規模は、米国、中国、日本、ドイツに次ぐ規模であり27年には日本を上回る可能性がある。リスクはミャンマー問題や各国の保護主義的な動きがある。貿易額は対中国が日本の約3倍と中国依存なのがリスクだが、サプライチェーンも含めた地政学的な点で、米中対立の漁夫の利を得る可能性もあったが、ここに至ってはトランプ関税でそのシナリオは崩れつつあり、資金流出が続いていたが、最近ようやく戻しつつある。ただし、トランプ関税の問題が解決したわけではない。交渉も難航しており、自由貿易体制が崩壊すれば、アジア・アセアン地域のダメージは大きい。
トランプ関税により、アセアンなどの新興国の製造業はダメージを受けている。先行きの懸念も大きく、それが株価に影も落としている。各種機関の数字を見る限り、米国に引き続きダメージが大きいのが東南アジア、引き続き中国となる。ただ、手をこまねいているだけでなく中東、インドとの経済協力を模索するなど、対策を進めている。対中シフトの動きについても注視したい。
インドネシア株式への投資判断。ゴールドマンサックスが3月上旬に引き下げた。買い→中立

組入ファンドのリターンとシャープレシオを比較した結果、インド株式ファンドよりも良い成績を収めている。地域としても中長期的には、魅力的であるが今後のトランプ関税の悪影響がインドよりも大きい可能性が高い。上記の実績は1年間での実績でありトランプ関税の悪影響は充分に盛り込まれていない。しかし、今後の外国株セクターを考えた場合、トランプ関税の悪影響は米国>中国>アセアン>インドの順番と考えているので、全体のバランスを考えて投資判断はニュートラルとする。アセットアロケーション比率が25%と変更なし。全体としての比率は、20%×25%=5.00%。前回からは変更なし。
・外貨関連:
外貨関連については、米ドルMMF、FXのドル円、ポンド円、2511 NEXT FUNDS 外国債券・FTSE、各国、国際機関、企業の生債権、イーストスプリング・インドネシア債券オープン(毎月決算型)、欧州開発復興銀行債券(インド・ルピー建て)などを組み入れている。
ドル円:米国の景気後退、今後の日米の金利差縮小を考えると積極的にFXのドルの買い玉は建てづらい。ただし、日銀の利上げについては後退したとの見立てもありその場合、終わった期の投資戦略よりは、買い玉は建てやすくなっている。しかしながら、米国株からの資金流出を受けドル需要に陰りが見え始め、さらに日米関税交渉での円高・ドル安誘導への警戒感を考えると以前として、ドル買いの建玉は建てづらい。そんな中、実体よりも円高水準のレートではないか?という見立てもある。仮にそうであれば、一気にポジションの巻き戻し、つまり円安に振れる可能性も秘めている。
翻って日本政府の立場で考えると、円高により海外からの調達コストが下がりインフレの抑制にも繋がる。その意味では、日本政府が円高を容認する可能性もある。このような状況で個人のドル買いの玉については、耐えられず決裁する向きも観測されている。ある程度の整理がつけば、円高ペースが遅くなる可能性はあるが全体のボリュームから考えれば、楽観的すぎるか?
米国の利下げは、9月以降に1~2回という見立てが大多数。米国債については、単独では安全資産としての機能は失ったとの指摘もある。エコノミストなどの意見も拝見すると、この後も円高は続きそうだ。ただ、上記のとおりペースは緩慢になる可能性はある。そして、短期で一時的にドル安・円高の巻き戻しもあるかもしれない。テクニカル的には1月10日の158.80付近からの円高トレンドが継続している。
ポンド円:英国のCPI、12月前年同月比で2.5%上昇、1月は3%上昇、2月2.8%上昇、3月2.6%、4月3.5%、5月3.4%上昇(前年同月比)。
政策金利は、1月4.75%、2月4.50%、3月、4月据え置き、5月4.25%。テクニカル的には、ドル円よりは利益を出しやすく感じる。
以上を踏まえると、ドル円の見立てについては、基本的には緩慢な円高が進んでいくシナリオが見込まれている反面、行きすぎた円高の巻き戻しの可能性も指摘されているがそれは、一時的なもので緩慢な円高の見立てには変わりは無い。
インドネシア債券:インドネシアの中央銀行は、5月21日に利下げを実施。5.5%と0.25%引き下げた。2025年1月以降、4カ月ぶり。前回も4カ月のスパンであった。CPIも政府目標以下であり今後の利下げもあり得る。これを踏まえて未だ金利差はあるが、ここからインドネシア債券を買い続けて良いのかは、判断する必要がある。現在、組み入れているイーストスプリング・インドネシア債券オープン(毎月決算型)についても、運用成績が伸び悩んでおり手数料が高額であることから、それも含めると投資妙味は薄くなっており、さらにここに来てシャープレシオも悪化している。
インド債権:インドのCPIが2月3.6%、3月3.3%、4月3.2%、5月2.82%と1月の4.3%を下回り、4%を切っている。中銀は2月には4年9カ月ぶりに利下げ、4月にも0.25%下げて6%となった。CPIの低下は、利下げ継続に追い風となるので、今後のインドの債券投資についてはそれを考慮すること。利下げが進むことで、インドルピー安・円高の傾向が高くなる。ただし、それ以上に円の価値が毀損すればそれは逆になる。なお、市場では年内のさらなる利下げが囁かれている。


以上を踏まえると外貨への投資妙味は薄れてきていると考えられることから投資判断はマイナスであるが、かと言って株式はもっと投資妙味が無いことからアセットアロケーション比率は14.0%と変更なし。内訳で調整を行う。FXと2511 NEXT FUNDS 外国債券・FTSEで62→64%と増。FXへの投資を広げていきます。手がける通貨は、ドル円、ポンド円。上記の通りドル円に関しては緩慢な円高が続くと考えられることから、買い玉は慎重に建てていきます。
インドネシア債券ファンド16%と変更なし。インド公益インフラ債券ファンド、インドの生債券を22→20%と減とします。これはインドルピー円のレート悪化を予測しての対応。全体の比率ではFXと2511 NEXT FUNDS 外国債券・FTSEで8.96%、インドネシア債券ファンド2.24%、インド公益インフラ債券ファンドを2.8%となります。
FXの建玉の考え方は、テクニカル分析を行い、短期のサヤを抜く感じでドル円、ポンド円のロングで小銭を稼いでいく。緩慢な円高が続く限り深追いをする時期ではない。
・その他:
私の運用成績とベンチマークとしているバランスファンドを比べた場合、5月末現在で2025年度途中ではバランスファンドが△1.54%、私の運用成績が+0.87%となりました。10月下旬よりバランスファンドが私の運用成績を上回っていましたがここで逆転です。よってバランスファンドの組入比率を下げ、アセットアロケーション比率15.0→14.0%に変更。
・流動性資産
アセットアロケーション比率15.0%と変更なし。
・投入資金:
今四半期も、生活費の浮いた部分については運用資金の増強に充てますが、金額は僅かであるためポートフォリオへの影響はないと考えています。
※なお、この記事は投資を推奨するものではありません。投資に当たっては、個々人の責任でお願いします。