現在、2025年9~11月期のアセットアロケーション比率見直し作業の真っ最中ですが、その中で気になったことがあったので今回記事にします。それは3月のトランプ関税ショックからの、各株式指数の立ち直りの状況です。日経新聞を見る限り、中国株が伸びている。日経平均もいい感じ。と言う雰囲気はつかめるのですが、実際はどうなのか? グラフ化してみました。
比較した指数は
・日経225
・NYダウ
・上海総合指数
・インドSENSEX
の4つです。25年3月21日を起点としそれを1.00として上下を指数化してみました。すると見えてきたことが何点かありました。
まずは、トランプ関税の震源地の米国のNYダウ。当初から他の指数の変動幅の平均的な位置でしたが、7月末辺りから他の指数が上昇に生じているのに対して苦戦を強いられています。これについては、いくつかの仮説を立てて考えてみました。それは、トランプ関税が米国にプラスに働くと見られていたのが、7月辺りから関税水準が思ったより低水準、もしくは交渉延期、関税の悪影響が思ったより大きい事などが織り込まれて株価が低迷しているというものです。
そして、次に日経225。世界の景気敏感株、貿易立国の日本だけにトランプ関税ショック直後は、大きく下げます。その後、6月ぐらいから他の指数に対して上昇が強くなり7月末あたりからは、他の指数に対して指数化では一番の上昇率となりましたが、8月21日には上海総合指数に追い越されます。ただし、上昇率では2番目を維持しています。これについては、関税交渉が思ったよりもうまく着地出来そうと言う期待があるのか?当初が悲観的すぎたのか?回復の出遅れ感?と考えています。いづれにしても、3月の大きな下げの時点で買い増し出来た人は、ハッピーですね。
続いては、インドSENSEX。こちら、全方位外交のお陰なのか。他の指数に比べるとトランプ関税直後の下げは一番小さく、その後も他の指数よりも上昇が大きくなっていました。ところが、7月22日頃から急激に様子が変わり始めて、他の指数が回復するのに付いていけずに現在では上昇率が最下位となりました。これは、関税の影響が当初は少なく、米国と早期の交渉妥結が見込めていたのですが6月末辺りから暗礁に乗り上げて、7月の末頃にはロシアからの原油輸入問題や、トランプ大統領とモディ首相の個人的な信頼関係への疑念が決定的になった事が原因と考えられます。
最後に上海総合指数。これは正直、意外でした。今回のトランプ関税は中国の狙い撃ちだと思っていたのですが、実際の関税直後の下げはインドSENSEXにつづいて小さめ。これは既に中国経済の減速が織り込まれていた事に加えて、関税が実行されれば中国よりも米国が受ける返り血が多いという見立てに加えて、中国が関税に対する準備を進めていたことが見えてきたことに加えて、世界が米国抜きの経済に向かっていることも観測されたことが大きいと思います。この米国抜き経済への試行は、米国にとっては意外だったかもしれません。さらに元々、上海総合指数が下げすぎていたことも限定的な下げにつながった可能性があります。

さて、以上を踏まえて今後を考えていきます。
まずは、米国のNYダウですが関税戦争の影響が本格的に表面化してくると思います。ただ、他の材料で株価が回復してきたようにも感じます。その上で他の材料を考えると明るい材料に乏しく感じます。今後の回復は他の指数に比べて見劣りすると考えます。
次に日経225。世界の景気敏感株、貿易立国の日本だけにトランプ関税ショック直後は、大きく下げましたが他の指数の回復に対する出遅れ感で戻ってきた感がありますし、関税は本質的にネガティブです。そのため9月に入ってからNYダウとの連れ安になっています。今後の回復は、NYダウ同様に見劣りするだけで無く世界景気減速となれば大きく下げる可能性もはらんでいます。ただし、日本の政治イベントが予測を大きく覆す可能性もあります。
次にインドSENSEX。米国との関係悪化で他の指数に対して一番少ない上昇となっています。元からの期待値のメッキが剥がれたと考えられます。ロシアからの原油輸入問題については、インドはエネルギーの輸入国ですし、これを止めるとも思えない。米国との関係改善が進むとも思えませんし、関税の影響は続くと思います。
最後に上海総合指数。思いのほか、対米国との交渉に際して上手く立ち回っており、事前の準備が功を奏しています。国内経済の冷え込みは続いていますが、ほんの少しですが対策が効き始めたように感じます。関税の影響に関しては、他の指数に比べると今後も軽微だと考えられます。
投資判断、投資妙味としては・・・
上海総合指数 > インドSENSEX > 日経225 >NYダウ と考えています。
ただし、実際に投資方針を立てる場合は、現在のアセットアロケーションをもとに策定するのでこの投資妙味に基づく比率になるとは限りません。その投資方針、アセットアロケーション比率の変更については、後日本ブログで公表予定です。
※なお、この記事は投資を推奨するものではありません。投資に当たっては、個々人の責任でお願いします。