瀬野航太のF.I.R.E.生活(ロードバイク、資産運用)

地方公務員21年勤務、民間勤務1年を経験。23年間の資産運用の結果44歳でF.I.R.E.達成。現在49歳の専業個人投資家(テクニカルアナリストCMTA)をしつつ自転車ロードレース、自転車旅を楽しんでいます。

ウクライナ危機に伴う生活防衛について(原油、小麦、石油製品など)

ロシアのウクライナ侵攻により、世界が変わったように思います。今日はそのような中、現時点で出来ることを考えてみました。

ウクライナはこれからどうなる?
侵攻当初は、私も含めて1週間も経てば戦争は終わり、日本から遠いところで起こっている戦争であり私達の生活には大きな影響は、無いとたかをくくってました。しかし、蓋を開けてみればウクライナは善戦し、西側諸国は高い結束を示しました。その結果、何が起きたのか? 


原油高と穀物高です。正確には、その途上かもしれません。


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諭吉が消えていく・・・。




原油(ガソリンに絞って)について:
原油は、UAEが増産するとか、しないとか・・。いろいろな話題が出ていますが、安易に増産するとは思えません。産油国としては、高い価格で売れた方が良いですし、今なら原油高騰の理由をロシアに責任転嫁できるわけですから、こんなにおいしい話はありません。仮に増産しても、元の価格には戻らないでしょう。ウォールストリートジャーナル日本語版によると、「ウクライナ侵攻前のロシア産原油と石油製品の輸出量は世界需要の約7.5%」との事なので、7.5%不足分は上がってもおかしくないと言うことです。



jp.wsj.com





つまり現在の原油価格は、この7.5%不足分に投機筋の思惑がプラスされた価格であると考えられます。これを元に考慮すると、このあとウクライナ情勢が落ち着いたとしても一気に価格が戻るとは、思えません。さらにガソリンに限って言えば、税金の問題があります。現在、石油元売り各社に補助金が出ていますが、これもどこまで効果が出るのかも疑問です。では、ガソリンに乗っかかっている税金をカットすれば! これも国会答弁でもありましたが地方揮発油税と言う形で、地方自治体の財源にもなっているためあまりに影響が大きすぎて、とても踏み切るとは思えません。


仮にガソリンの税金をカットするとなると、地方自治体は歳入不足になり予定していた事業が行えなくなるかもしれませんね。ですので、なかなか税金カットは難しいと思います。少し話が飛びますが、このブログを書いている数時間前、ロードバイクの練習がてら某観光地に行ってきました。そこには県外ナンバーの車がいつもと変わらず、たくさん来訪していました。ガソリンが高いとは言え、皆さん仕事以外の余暇で車は使っているわけです。仮にガソリンが高すぎて車の通行量が激減し、観光地もガラガラという自体になれば、仮に経済音痴の内閣でも「こりゃヤバい」ということで対策に本腰を入れるでしょうが、今までとほぼ変わらない事情であれば、おそらくこのまま高い価格が保持されると思います。


では、ロシアのウクライナ侵攻が終了したと仮定しましょう。その場合経済制裁は、どうなるでしょうか? 

ロシアが勝った場合 → 制裁は継続
ロシアが負けた場合(プーチン続投) → 制裁は継続
ロシアが負けた場合(プーチンは続投せず) → 再侵攻しないことが確約されるまでは、制裁は継続


お気づきかと思いますが、どのシナリオでも経済制裁は直ちには解除されないと思われます。つまり、その間は7.5%不足は続くわけです。よって、原油価格も高止まりが続きます。ただ、米国のシェールオイル産油国の増産があればこの見立ては、完全に崩れますが。しかし、現時点でしっかりした解決の道筋が見えているとは、思えません。



小麦などについて:
世界の小麦の生産量については、第一位中国、第二位インド、第三位ロシア、中略して第七位ウクライナとなっています。こちらについても、影響は免れません。


www.mofa.go.jp


その小麦の価格ですが、ご承知の通り小麦の大部分を日本は輸入に頼っています。そして、政府がまとめて買い付けて民間に売り渡すような仕組みになっています。その価格についてですが、3月9日付の4月期の売り渡し分で既に前年10月期から+17.3%の上昇となっています。タイミング的にこの程度の上昇で、落ち着くのでしょうか? 私は商品の専門家ではないので詳しいことは分からないですが、もっと上昇するのではないかと思っています。こちらもロシアへの経済制裁が、直ちに解除されないと仮定すると長引くでしょうね。さらにこれで干ばつでも発生したら・・想像するだけで恐いです。


www.maff.go.jp



石油製品などについて:
こちらも原油高の影響で値上がりが始まっています。今まで価格転嫁出来なかった部分もふくめて乗せてくるんだと思います。



さて、ではどうやって生活防衛しますか?
ガソリンは車の使用を可能な限り、減らすことと日々の買い物も荷物が少ないときは、自転車を使うなどで対応するぐらいしか思いつきませんが、それ以外は・・。

ズバリ、買いだめしかないと思います。報道を見る限り、ティッシュペーパーなどの生活紙も4月から値上げが始まります。最近、スーパーに行くと主婦の皆さんが、トイレットペーパーを2~3つ抱えている光景をチラホラ見かけます。単価が安いので爆買いはしないのでしょうが、ついでに多めに買っておこうという意識なんだと思います。我が家でも、以下の方針で先月から買いだめを始めています。

買いだめする品目:ティッシュペーパー、トイレットペーパー、洗剤、パスタ
買いだめする数量:おおよそ2年分
その他:一度にはまとめて買わない。買い物の度に少しづつ買っていく。過度なまとめ買いは、迷惑をかける。


トイレットペーパーなどですがこれはもう、値上げが発表されていますので買い決定です。ただ、かさばるのが難点です。我が家では、部屋の一角を保存スペースに使用する事態となりました。洗剤は、こちらも値上げが発表されていますが、同一品目の詰め替え用を中心に買っています。ただ、漂白剤系は薬品に近いような気がするので、変質も心配なので対象としていません。
パスタは、言わずもがなの小麦製品ですが、こちらは業務スーパーで5Kg単位を買っています。ただ、食べ物なので賞味期限を見ながら、その期間で食べられる数量となっています。私の場合、ロードバイクの長距離練習日はパスタを食べるので、一般家庭より消費量は多いです。

買いだめする数量を2年間としたのは、あくまでも感覚的なモノですが上記で示したように、どっちに転んでもロシアへの経済制裁が長引くと考えれば1年間では短いと考えたからです。ただ、2年間とすればその間になにかしらの方向性は、出てくると考えました。ひょっとすると、数年後にもう一段の値上げもあるかもしれません。そのあたりも2年間もあればつかめるでしょう。


今までデフレで苦しんでいた日本。ウクライナ危機で一気にその巻き戻しが起こるのでしょうか? ここでご紹介した生活防衛。単価は低いですが、塵も積もれば山となる。取り組まれてみてはいかがでしょうか?