瀬野航太のF.I.R.E.生活(ロードバイク、資産運用)

地方公務員21年勤務、民間勤務1年を経験。23年間の資産運用の結果44歳でF.I.R.E.達成。現在49歳の専業個人投資家(テクニカルアナリストCMTA)をしつつ自転車ロードレース、自転車旅を楽しんでいます。

割安株の研究(1815 鉄建建設)

僕は、個別株の組入比率は3%程度と非常に少ないのですがその場合の銘柄選別は、もっぱら割安株です。そしてその銘柄選別の行程は下記のとおり。

第一段階:四季報をめくって、条件「配当利回り2.5%以上、経常が上昇傾向、赤字計上が原則的に無いもの」を探す。
                  ↓
第二段階:同業他社と比べる。条件「配当利回り2.5%以上で且つ、他社よりPER、PBRが安い」場合は、第三段階へ。
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第三段階:その企業のWEBサイト、証券会社の投資ツールを見て情報収集。お眼鏡にかなう企業なら投資候補先リストへ。
                  ↓
第四段階:マーケットスピード2に登録、テクニカル的に投資妙味が出た段階で買い注文。


今回も前回に引き続き第2段階を超えた株について、調べたことをブログ記事にしていきたいと思います。なお、第1段階~第2段階を選別するために使用した簡易ツールは、下記の記事で紹介していますので是非ご覧下さい。


koumuin43.hatenablog.com





今回、検討するのは1815 JR東日本系列の鉄道ゼネコン。鉄道に掛かる工事は、施工出来る業者が限定されておりそれだけでも優位なのですが最近は、それ以外の工事もやっているようです。同業他社は、1870 矢作建設、1720 東急建設、1813 不動テトラ。まずは、指標の比較です。

2025/6/10現在


配当の履歴 →2013年は無配でしたが、14年から増配傾向が続いています。
経常=経常収支 →24年は、少し落ち込みましたが25年は予想よりも増収し、26年もほぼ同水準の予定です。24年を除けば増収傾向。
借金 →低い。
レーティング →なし。
株主優待 → なし


次にWebを見てみます。Webを見る時に僕が重視しているのは、トップが顔出しでWebに出ているか。投資を求める姿勢、事業内容、退職した従業員からの口コミ、不祥事の有無です。

トップの顔出しは ◎。挨拶文は、柔らかい文体で読みやすだけでなく言いにくい業績の低迷について、説明して今後の対応についても述べています。柔らかい文体を読む限り、コンサルが書いたと言うよりも社長本人の意向も入っているように感じます。

投資を求める姿勢は ◎。IRの項目はカッチリまとめてありますが、個人投資家向けのコンテンツも整備されています。縁の下の力持ちの企業ですが、芸人の鉄拳さんのコンテンツを作るなど広報にも力を入れていることが分かりますし、今後の人材不足も見据えてそういう活動をいているようにも思います。英字開示にも対応済み。

少し気になったのが、執行役員の多さ。部門、業務的に幅広いのでこのぐらいは必要なのか? ただ、営業範囲はJR東日本系列ではあるが、西日本まで広がっているのでそういう関係もあるのかもしれない。その上で、営業エリアを広げているのは一つの強みとも言える。

従業員の口コミ情報などを見る限り、福利厚生などに力を入れていて女性社員が家庭の事情で引っ越しを考えた場合でも、別の営業所などで勤務出来ないか?などを考慮するなど手厚い。離職率も低い。会社を新しい体制(古い土木から新しい土木)へ脱却させようという動きも見受けられる。

不祥事は、けっこうあります。一般的な労災事故に始まり労基違反。20年にはサイバー攻撃を受けたりもしている。一般的な労災事故は、これはどこの会社でも発生すること、労基違反は業界的なものだと思われる。その点でWebのトップページの件も含めて、新しい会社に脱却しようとする表れかもしれない。従業員からの口コミ情報では、苛烈な批判はほぼ見当たらず脱却期に入っていると思われる。比較的安定した鉄道に関する工事に加えて、多種多様な部門への進出を考慮し、建設株がポートフォリオにないことから
投資先候補にリストアップ決定。今後はテクニカル分析を経て適切なタイミングで株の新規買いを行います。



※本ブログは特定の個別銘柄について、投資勧誘を目的としたものでもありません。最終的な投資判断は、皆さんで行ってください。