公務員、早期退職(公務員 → 民間 → アーリーリタイア)

43歳で地方公務員を早期退職し、民間勤務1年を経てアーリリタイアし専業個人投資家に転身した瀬野航太のブログです。資産運用歴は兼業時代も含めて23年。投資手法は昔ながらのアセットアロケーションです。

海外移住計画の凍結について

 私は7年ほど前から老後は、海外で過ごすと言うことを計画しその候補地としてマレーシアを選んでいました。候補地のマレーシアは、過去にコタキナバル(キナバル市)には4回、首都クアラルンプールには1回訪問しています。役所をアーリリタイアして民間企業で1年を過ごしさて、いよいよ海外移住計画をスタートさせようとした矢先、COVID-19が世界的に流行し計画は仕切り直しになりました。そして海外旅行は、最後に行ったのが3年前というのが最近の状況でした。色々な問題が解決したら、移住計画を復活させようと考えていたのですがこのほど、海外移住計画自体を凍結することにしました。その理由は下記のとおりです。


移住に関する情報収集は進めていたのですが・・・。


・通貨としての円の力が弱くなり、東南アジアで生活する場合の生活コストが高くなりつつある。
・アーリーリタイアしたことにより、時間が出来て外注していた作業を自分でやるので支出が激減し、国内でも生活が充分に可能になった。
・海外で生活する上での日本国内の証券口座維持についての問題。
・家族が高齢となり介護が必要になりつつある。
・不動産の管理が必要となった。
・日本国内にも魅力的な地域はまだたくさんあることが分かった。




・通貨としての円の力が弱くなり、東南アジアで生活する場合の生活コストが高くなりつつある。 についてですが、これは海外在住、旅行者の方のお話を聞く限りここ数年、少しづつ進み半年ほど前から加速しました。ドルなど先進国通貨だけでなく、新興国通貨に対しては円が弱含んでいなくても、新興国での物価高が影響しているようです。そして、全てのモノではありませんが日本円換算すると日本国内と変わらない支払いコストになっているモノもありました。海外移住の魅力は、先ずは安い生活コストですがまずはその魅力が削がれた形です。


・アーリーリタイアしたことにより、時間が出来て外注していた作業を自分でやるので支出が激減した。についてですが、これは働きに出ていた頃は自炊や家の修繕など、時間がないと出来なかったことを業者さんにお願いしていました。ただし、時間が出来たことで食事は自分で作り家の修繕などもDIYでやることが増えました。さらに働いていた頃は、ストレスが原因の衝動買いってあったのですがそれもなくなりました。そうなると、日本国内で暮らしていても支出が激減します。では、翻って海外で生活するとどうなるでしょう? どうしても自分で出来ることは少なくなり、現地の業者さんなどに外注することが多くなると思います。細かいコスト比較はしていませんが、日本国内での生活コストが激減したことで海外移住での生活コストとの差はグッと縮み、海外移住の魅力は前述した通貨の問題同様に削がれました。



  
一番最後の海外旅行はクアラルンプールでした。


・海外で生活する上での日本国内の証券口座維持についての問題。についてですが、これは私が移住を計画した頃は情報が少なかったのですが最近は、各証券会社のFAQでも取り上げられていることが増えました。結論から言うと、日本株国債以外は売却して移住する必要があります。つまり、これをやってしまうと私が20年掛かって作ったポートフォリオが一旦、ご破算になります。そして、今の私の生活を支えている投資も日本国内の証券会社を使えない以上、できないことになります。現地の証券会社を使う事も考えられますが、言葉の壁や今までの投資ノウハウがそのまま使える商品があるとは限りません。つまり、移住することは相場から完全に引退することを意味します。引退したらヒマを持て余すのは間違いなくて、極論を言えば私の存在する意味もなくなります。これじゃぁ、人生を生きる上で本末転倒です。


・家族が高齢となり介護が必要になりつつある。についてですが、これは長男、長女、一人っ子にとっては重大事になります。我が家もご多分に漏れず、昨年辺りからそろそろ、ケアマネジャーのお世話にならないといけないかも?って話がかかりつけ医からも出てきました。たしかに足腰が弱くなり、日によってはフラつく日も増えたり記憶力が落ちています。食事などは自分で作れないので私が夕食を他の家族が朝、昼を分担して作っています。他にも通院に付き添ったり薬をもらいに行ったり、身の回りのモノ、食材を買いに行ったり公的な手続きも行わなければなりません。一言で言うと、一人で置いておけない状態です。2週間ぐらいなら家族に任せる事は出来るでしょうが、私が海外移住なんて行ったらおそらく数ヶ月で孤独死だと思います。海外旅行は出来ても移住は、不可能になりました。


・不動産の管理が必要となった。についてですが、これは今後の相続に備えることに加えて、私自身の相続後のポートフォリオへの悪影響を加味し不動産の売却を進めているのですが、不動産=商品の見栄えを良くするための除草作業などに加えて、売却に伴う管理や書類の手配などが必要になることが増えてきました。境界確定などの場合は、立ち会いも必要になります。当然、売却時は多数の書類のやりとりが必要になります。特に土地の売却話などは突然、降って沸いたように決まることもあります。機会を逃さないためにも直ぐに動ける必要があります。草刈りなども臨機に対応する必要もありますしね。どうしても海外に移住すると、この辺りの対応は難しくなりますし売却時の書類のやりとりや印鑑証明書の取得など、海外では難しい場合があります。ある程度、不動産問題が解決するか不動産売却を諦めない限り、移住は難しくなりました。


koumuin43.hatenablog.com


・日本国内にも魅力的な地域はまだたくさんあることが分かった。についてですが、これはロードバイクのレースに加えて旅をするようになって気付いたことがありました。福井~出雲ロードバイク旅や四国一周サイクリングで、まだまだ日本には見所がたくさんある事に気づいたんです。この調子で旅をしていても、軽く10年は飽きないだろうなって感じています。海外とはまた違った魅力がありますし、旅行の準備も軽微で済みます。極端な話し、翌日にでも旅立てますから。そうすると、海外よりもまずは日本国内を旅しまくっては?と思ったんです。




以上のことから、一旦海外移住計画を凍結することにしました。ただ、海外での異文化体験には未だに興味がありますし、マレーシア料理も食べたいです。でも、それは移住しなくてもロングスティや海外旅行でも充分楽しめます。今後、いくつかの問題が解決して方針が変われば、凍結した計画は再度動き出すかもしれません。未来は分かりませんから・・。って少し期待しながらしばらくは、国内をロードバイクで旅しようかと思っている今日この頃です。