日頃、ロードバイクの練習コースでお邪魔している京都府南丹市美山地区(以下、美山とします)。美山ロードや京都美山サイクルグリーンツアーで有名な地域です。ですので、土日に地域内の道の駅に立ち寄るとサイクリストが休憩していたり、道路上でもすれ違うことが多いです。
福井県側からから県境を越えると美山に入ります。交通量の少ない国道162号線を走るわけですが、それと平行して旧道沿いに集落が並んでいます。いつもですと、旧道に興味は示しませんがちょっとした気まぐれで旧道を走ってみることにしました。ちょうど場所は、海山町盛郷林地区というところでした。
比較的古めの家が並び、道幅も4m程度。道路を挟んで水田と家屋が並ぶ昔ながらの道です。おそらく、先人は道を通り若狭から京都へ向かったのだと思います。途中、ご老人が暑い中農作業をされていました。そんなのどかな集落に突然、新しめの看板のようなモノが現れました。少々興味をそそられます。ロードバイクから降りて駆け寄ってみると、西の鯖街道と表示されていました。
さて・・鯖街道*1ってなんなんでしょう?
若狭国などの小浜藩領内(福井県嶺南地方)と京都を結ぶ街道の総称を指します。主に若狭湾で取れた海産物などを京都へ運んだ。京都は、海がないのにハモ料理や鯖料理が有名だが、これはこの鯖街道を経て今日へと持ち込まれた海産物と京都の料理人のタッグが作り上げたものと言えます。
私の地元では遠敷峠を越えるルートが有名です。当然ながら、このルートも使われていたのは知っていましたが「西の鯖街道」という呼び名は初めて聞くものでしたので、興味深いことからしばし、休憩も兼ねて見学することにしました。
看板によると、このルートは福井県高浜町*2を起点として、福井県おおい町を経て美山へ入り京都へ向かうルートのようです。少々、驚いたのは奈良時代創建の薬師堂があること。今では交通量も少なくなりましたが、古代から中世にかけては栄え近世に至っては未来材を水運で運び出し、木炭の生産で栄えたようです。
(その2へつづく)